診療方針
当科では内視鏡手術を積極的に行っており、京都府下でも高い症例数を保っています。子宮・卵巣の良性腫瘍に対しては内視鏡手術を第一選択としています。
内視鏡手術は術後の回復も早く、かかりつけ医からご紹介の患者さんも術後短期間でもとの施設にお戻りいただくことが可能です。難易度の高い腹腔鏡下子宮全摘術も多数行っております。
悪性腫瘍に対しては、他診療科と連携した集学的治療を行っています。2016年より子宮体癌に対する腹腔鏡下手術も導入しています。他職種とも連携し、患者さんの生活の質(QOL)を重視した治療を心がけています。
思春期から成人期、更年期、老年期まで、各ライフステージにおける内分泌の問題にも対応します。ホルモン補充のほか漢方薬、生活面の指導など様々な方法での治療のご相談にお応えします。
産科・周産期部門では、多胎や合併症妊娠等のハイリスク妊娠を数多く取扱い、院外からの母体搬送についても小児科・ベビーセンターと密接に連携し積極的に受け入れています。安全な出産を最優先に取り組みつつ、分娩時の苦痛を緩和する和痛分娩も導入し、多くの産婦さんにご好評をいただいています。
分娩・手術症例数
主な診療実績 | 2019年度 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | ||||
婦人科 | |||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
良 性 | 内視鏡手術 | 249 | 225 | 305 | 242 | 248 | |||
腹腔鏡 | 腹腔鏡下子宮全摘術 | 86 | 94 | 78 | 70 | 73 | |||
腹腔鏡下子宮筋腫核出術 | 28 | 20 | 41 | 13 | 19 | ||||
腹腔鏡下卵巣腫瘍手術 | 59 | 69 | 131 | 124 | 118 | ||||
腹腔鏡下子宮内膜症手術 | 36 | 27 | 23 | 13 | 11 | ||||
腹腔鏡下子宮外妊娠手術 | 10 | 7 | 12 | 6 | 12 | ||||
(以上のうち単孔式) | 1 | 2 | 0 | 0 | 0 | ||||
子宮鏡 | 子宮鏡下手術(筋腫・内膜ポリープ) | 16 | 18 | 20 | 16 | 15 | |||
開腹術 | 53 | 77 | 57 | 78 | 85 | ||||
腹式子宮全摘術 | 39 | 31 | 27 | 35 | 44 | ||||
子宮筋腫核出術 | 14 | 20 | 5 | 14 | 14 | ||||
卵巣腫瘍手術(境界悪性含む) | 12 | 16 | 25 | 29 | 27 | ||||
腟式手術 | 14 | 21 | 8 | 4 | 4 | ||||
子宮全摘術 | 5 | 1 | 3 | 1 | 3 | ||||
性器脱手術 | 7 | 7 | 5 | 6 | 3 | ||||
悪 性 | 子宮頸部円錐切除術 | 65 | 28 | 45 | 29 | 48 | |||
レーザー蒸散術 | – | 18 | 24 | 12 | 14 | ||||
子宮頸部浸潤癌手術 | 4 | 2 | 3 | 5 | 2 | ||||
子宮体癌手術 | 16 | 31 | 24 | 21 | 21 | ||||
開腹術 | 14 | 17 | 20 | 12 | 12 | ||||
腹腔鏡下手術 | 2 | 14 | 4 | 9 | 9 | ||||
卵巣癌手術 | 13 | 18 | 17 | 11 | 16 | ||||
外陰癌手術 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | ||||
産科 | |||||||||
分娩数 | 334 | 254 | 200 | 179 | 143 | ||||
うち、双胎 | 5 | 9 | 8 | 4 | 1 | ||||
帝王切開 | 79 | 82 | 69 | 75 | 42 | ||||
帝王切開率(%) | 24% | 32% | 35% | 42% | 29% |
利用者さんへ
A棟7階の見晴らしのよい最上階に母子センターがあります。LDR(陣痛・分娩・回復期を家族と一緒に過ごせる部屋)も利用していただけ、リラックスした雰囲気でプライバシーの守られたお産が可能です。また、ベビーセンターを併設し、異常分娩や緊急時にも適切に対応できる態勢の下で、安心して出産して頂けます。
婦人科疾患については、悪性・良性を問わず幅広く診療を行っております。患者さんには画像診断や病理診断に基づいて種々の選択肢を分かりやすく説明し、納得した治療を受けて頂けるよう心がけております。
若年女性に増加している子宮頸がん及びその前がん病変に対しては、できるだけ機能を温存する手術治療を行っています。子宮体がんに対しては進行期に応じた手術・術後療法を行い、妊娠を希望する患者さんには可能であれば子宮を温存する治療も行っています。妊娠希望のある子宮頸部前癌病変の方に対しては、子宮頸部切除にかわる子宮頸部レーザー蒸散治療を選択肢に加え、予約制で行っています。卵巣がんに対しては手術中に病理診断を行い、進行例では手術と化学療法を適切に組み合わせ、QOL(生活の質)を重視した最善の治療を心がけております。
良性腫瘍の場合はできるだけ患者さんに優しい手術を心がけています。腹腔鏡や子宮鏡などの内視鏡手術は傷が小さいため、手術後の痛みが少なく、早い術後回復や社会復帰が望めます。また、内視鏡を用いると臓器を拡大して詳しく観ることができ、細かい手術操作ができます。子宮筋腫や卵巣腫瘍の大きなものであっても、可能なら積極的に内視鏡手術を取り入れています。
スタッフ
職 名 | 名 前 | 専 門 | 資 格 |
部長 |
|
産婦人科一般 女性ヘルスケア |
日本産科産婦人科学会・日本専門医機構 専門医 日本産科婦人科学会 指導医 日本女性医学学会 女性ヘルスケア専門医・指導医 京都府医師会 母体保護法指定医師 日本スポーツ協会 公認スポーツドクター 日本周産期・新生児医学会 新生児蘇生法「専門」コース(Aコース)修了 |
副部長 | 加藤 聖子 | 産婦人科一般 婦人科腫瘍 |
日本産科婦人科学会・日本専門医機構 専門医 日本産科婦人科学会 指導医 日本婦人科腫瘍学会 専門医 日本がん治療認定医機構 がん治療認定医 京都府医師会 母体保護法指定医師 日本周産期・新生児医学会 新生児蘇生法「専門」コース(Aコース)修了 |
医 長 | 秋山 誠 | 産婦人科一般 婦人科内視鏡手術 |
日本産科婦人科学会・日本専門医機構 専門医 |
医 師 | 小川 佳奈絵 | 産婦人科一般 | 日本産科婦人科学会 産婦人科専門医 日本女性医学学会 女性ヘルスケア専門医 京都府医師会 母体保護法指定医師 日本周産期・新生児医学会 新生児蘇生法「専門」コース(Aコース)修了 日本母体救命システム普及協議会 J-MELS ベーシックコース修了 |
医 師 | 遠藤 理恵 | 産婦人科一般 | 日本産科産婦人科学会・日本専門医機構 専門医 |
医 師 | 小嶋 哲 | 産婦人科一般 | 日本周産期・新生児医学会 新生児蘇生法「専門」コース(Aコース)修了 |
医 師 (非常勤) |
福岡 正晃 | 周産期 | 日本産科婦人科学会 専門医・指導医 日本周産期・新生児学会 指導医 京都府立医科大学客員講師 |
外来当番表
月曜日 | 火曜日 | 水曜日 | 木曜日 | 金曜日 | |
新患 |
楳村 |
秋山(誠) |
遠藤(1・3・5週) |
小川 | 加藤 |
再来 | 小川 | 遠藤 | 楳村 | 加藤(2・4週) | 秋山(誠) |
妊婦健診 | 秋山(誠) |
小嶋 |
助産師 | 遠藤 | 小川 |
専門外来 | PM:藤田(再診) |
PM:楳村(女性外来) |
PM:福岡(1・3・5週) | AM:加藤(腫瘍) (1・3・5週) |