形成外科 もっと知りたい方へのQ&A

新鮮外傷・熱傷(ケガ、やけど)

Q.傷の縫合処置を受けました。傷跡は残りますか?

A.残念ながら残ります。でも、目立たなくする方法があります。
縫合するような深さの傷(真皮よりも深くに達する)の場合、残念ながら傷あと(瘢痕)が残ります。テーピングや紫外線予防などのアフターケアによってかなり目立たなくなる場合もあります。気になる方は一度相談にいらしてください。

Q.浅いすり傷ぐらいなら傷あとは残りませんよね?

A.傷あとは残らないことが多いですが、皮膚の色が変わって気になってしまう場合があります。
すり傷のような浅い傷(真皮に留まる)の場合、傷跡(瘢痕)は残らないのが通常です。ただし、茶色く色がついたり(炎症性色素沈着)、逆に色素が抜けて白くなったりして、目立ってしまうことがあります。紫外線予防などのアフターケアが大切です。

Q.ケガをしました。血が止まらないのですが、縫わないとダメですか?

A.診察して判断します。診察時間外は救急外来を受診してください。
浅い傷であれば、通常はいつまでもダラダラ血が流れるということはありません(血が止まりにくくなる薬を飲んでいる場合は除く)。血がなかなか止まらない、パックリ傷が開いている、という場合は縫合処置が必要になる可能性が高いです。夜間や休日など一般外来が閉じている場合は、救急外来で縫合処置を受けてください。

Q.ケガをしましたが、形成外科医に縫ってもらいたいです。

A.縫合は救急処置ですので、対応可能な医師の処置を受けてください。
当院は救急病院ですが、手術や病棟での処置もありますので、各診療科の医師が外来で対応できる診察日・時間帯も限られています。その時間内に受診された場合は当科で対応しますが、手術や院外出張などの都合で対応できないこともあります。縫合処置はあまり遅らせると感染の可能性もありますので、速やかに対応可能な医師の処置を受けてください。他科で処置を受けた後でも、傷跡について気になる場合は当科にご相談ください。

Q.やけど(熱傷)をしました。傷跡は残りますか?

A.熱傷の深さによります。傷跡はできなくても、色が変わって目立つことがあります。
一般に、水ぶくれになった熱傷(2度熱傷)のうち、浅いもの(浅達性2度熱傷)は傷跡が残らないと言われています。確かにひきつれを起こすような傷跡にはならないのですが、皮膚に茶色く色がついてしまったり(色素沈着)、色が抜けて白くなったりすることがあります。治癒後のアフターケアが大切です。

Q.湯タンポを使って寝ていたのですが、朝、気がつくと熱傷になっていました。

A.低温熱傷です。受診してください。
すぐに熱さを感じるほどの高温でなくても、長時間当たっていると熱傷ができます。これを低温熱傷といいます。湯タンポ・ストーブに当たりながら寝てしまい受傷される方が多いです。低温熱傷は深部まで達していることが多く、手術治療を要することがあります。低温だからと軽く見て放置し、感染を起こして痛む・膿が出るという状態になってから受診される方が後を絶ちません。感染を起こすと治るまでに時間がかかったり、傷跡が目立ったりしますので、そうなる前に受診し、治療を開始してください。特に、糖尿病をお持ちの方は、痛みを感じにくく知らず知らずのうちに低温熱傷を起こしたり、感染していることに気づかなかったりして、重症化してしまうことがあります。湯タンポの使用を避けるなどして、熱傷を起こさないようにご注意ください。

手術

Q.乳房再建は受けられますか?

A.当院で受けられます。
乳房再建の方法は、乳がんの切除範囲によって方法が異なります。これから乳がん切除を予定している方は、まずは担当される乳腺外科の先生と再建術が適するかどうかをご相談ください。
乳がん切除手術がすでに終わっている方については、治療の段階に応じて再建術の時期をご提案します。主治医の先生と相談の上で当科を紹介受診していただくようお願いします。

Q.眼瞼下垂の治療は眼科?形成外科?

A.当院ではどちらでも対応可能です。
瞼の手術は見た目の問題も大きいので、形成外科で行うことも多いです。一方、眼科の先生の中にも瞼の手術を得意としている方がおられます。当院の場合はどちらの科でも対応可能です。

Q.腋臭症の手術はやってますか?

A.可能ですが、手術治療が適するかどうかは症状によって異なります。
腋臭症手術は保険診療の範囲で可能ですが、手術が適するかどうかは診察の上判断します。また、手術を行っても完全に臭いが無くなる訳ではありません。

Q.レーザー治療はやってますか?

A. 当院では、CO2レーザーによる皮膚腫瘍の治療を行っています。
治療用レーザーと一口に言っても、様々な種類があります。形成外科で用いるものとしては、腫瘍切除に用いるCO2レーザー、青あざ・茶あざの治療に用いるQスイッチレーザー、赤あざの治療に用いるダイレーザーなどが代表的です。当院ではCO2レーザーのよる治療が可能です。青あざ・赤あざについては、専用の機器を保有している近隣の医療機関にご紹介します。

Q.治療に健康保険が効くかどうかはどうすれば分かりますか?

A.一度診察に来ていただくのが確実です。
基本的に、健康な身体に対して見た目を変えるだけのために行う美容手術や、その後の修正術は、保険適応にはなりません。しかしながら、ケガの傷あとの治療や乳がん切除後の乳房再建など、一見すると美容的な面を含む治療であっても、身体の機能に支障が出たり、病気が原因であったりする場合は、保険適応になることが多いです。まずは受診の上ご相談ください。なお、任意の民間医療保険で対象になるかどうかは、保険の契約内容によりますので、各保険会社にお問い合わせください。