臨床研修管理委員長のメッセージ

臨床研修管理委員長のメッセージ

 当院の臨床研修では、各診療科や救急科での研修を通じて将来の専門性にかかわらず、一般的な診療において頻繁に関わる疾病に適切に対応できるよう、基本的診療能力を修得することを目指します。さらにそれだけではなく、患者の立場に立って医療を実践し社会的に尊敬される医師を養成するように努めています。指導医はじめ病院スタッフは、研修医の立場にたって研修医を指導し、研修医が指導者のみならず患者さんから学ぶという姿勢を身に着けることができるように配慮しています。また、当院の研修医は一地方に偏ることなく全国の大学出身者で構成されており、お互い切磋琢磨しつつも和気藹々と研修しています。この時期の仲間は今後の医師としてのキャリアを通してのライバルであり信頼できる同僚となるでしょう。また約3割以上の研修医が専攻医として当院に残ってくれています。引き続き今後も研修医が満足しうる十分な研修を安全に実施できるよう日夜改革に努めていきます。

臨床研修管理委員長 魚嶋伸彦

 

 

 京都第二赤十字病院は、明治45年に開設された日本赤十字社京都支部常設救護所に始まり、大正15年に日本赤十字社京都支部療院として発足しました。それ以後、90年以上、当院は地域の急性期病院として発展してきました。当院は京都御所の約300m西側という京都の中心に位置しており、周囲には多くの名所旧跡がある大変良い環境にある病院です。
 当院は地域がん診療連携拠点病院であり、また三次救急まで受け入れ可能な救命救急センターを有しているため、研修医にとっては数多くの症例を学ぶことが可能です。当院における歯科医師臨床研修プログラムは2年間となっており、1年目は歯科口腔外科において歯科医師としての基本知識、基本手技の習得を行い、2年目からは麻酔科研修、救命救急センターでの研修も取り入れ、他領域の診療科の疾患についても理解することを目的としております。歯科医師臨床研修医は1名ですが、医科臨床研修医は約20名おり、同じ研修医室で研修内容は異なりますが、同期の研修医として研修生活を送ることができます。近年、周術期の口腔管理の必要性が広く認識されるようになり、歯科医師は今後ますます、他領域の診療科との連携を求められるようになると考えられます。当科での歯科医師臨床研修は今後、社会で求められる多くの疾患に対応でき、他の診療科やメディカルスタッフとも連携し患者さんへの対応ができる歯科医師を育てることを目標としております。

歯科臨床研修管理委員長 西川正典